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4月10日(火)、火原協で発足した「RE(再生エネルギー)導入拡大時の火力機の対応研究会」に出席しました。
やがて訪れるREの大幅増加時代に備え火力機の対応を予め検討しておくことが目的です。
具体的には、太陽光や風力が大量に導入された場合の系統への影響や系統安定化対策として、火力機がどのような役割を持ち得るか検討し技術開発課題を抽出してゆきます。そして、最終的には火原協で報告書を作成し、火原協会誌、ホームページ、シンポジウムなどで情報を発信してゆく計画です。
今回は、キックオフとして、電中研・北内氏を講師として招き 「分散形電源の大量導入が基幹系統に与える影響に関する実験的検証」 の講演を聞きディスカッションを行いました。北内さんの講演はビジュアルな上に動画も交えて非常にわかり易く、電力系統制御のポイントがよく理解できました。
ここでその極一部を紹介しておきます。
■電中研・北内氏「分散形電源の大量導入が基幹系統に与える影響」講演のポイント
電力は3つの制御が適正に制御されて安定する。
『周波数制御』『電圧制御』『系統安定化(発電源と需要家の距離などで状況が変わる)
上図は系統安定化に関する説明図ですが、A部が遮断されるか、B部が遮断されるかで影響度は大きく異なります。また、発電所と需要家の距離もその安定度に影響します。
また、小さな発電所の発電機出力の和と大きな発電所の発電機出力が等しいとしても、 電圧制御の観点からは『小発電所+小発電所+・・・+小発電所 ≠ 大発電所』 など・・・。
■メンバー
当社、黒石がリーダを務めますが、東大・金子教授は顧問として、また、メンバーは各社の専門家が参加して下さっているので、大いに期待しています。
主査 :黒石(MHICS)
メンバー:南氏(東電火力部)、北内氏(電中研)、阿部氏(東電技開研分散電源GM)、 井関氏、利根氏(東芝)、永渕氏(日立)、野口氏、松岡氏(三菱重工)
顧問 :金子氏(東大教授)、大字氏(元東北大学教授)
事務局 :船橋氏(火原協専務理事)、田村氏(火原協技術部長)
■当面の活動計画
- (1)4月10日(水)キックオフ(電中研北内氏による講演および勉強会)
- (2)5月23日(水)火原協大学講座(東電石井氏による「RE導入の電力系統への影響」講演および勉強会)
- (3)7月中に、「太陽光発電技術の現状と課題」他の講演および勉強会