溶接部疲労割れ検出

ヘリカルスキャン水浸UT装置

概要

付鋼溶接部に発生する疲労割れは、減肉と並びボイラチューブの噴破事故の大きな原因となっておりますが、溶接部の検査にはケーシング・保温材の解体及び復旧など多大な付帯工事が発生します。そのためチューブ内に水を張るだけでボイラチューブの総合検査が可能なヘリカルスキャン水浸UT装置を開発しました。

事象

付鋼溶接部の噴破事例
付鋼溶接部の噴破事例
付鋼溶接部の検査推奨部位
付鋼溶接部の検査推奨部位

主な特徴

  1. 水浸UTによりボイラチューブの溶接部の割れ、腐食疲労及び減肉を同時に検査する事が可能となりました。
  2. コンパクト化された検査システムにより、ボイラチューブに水を張るだけで簡単に検査が可能です。
  3. チューブの内面側より付鋼溶接部の検査が可能なため、従来のPT・MT検査で必要だったケーシング・保温の解体、復旧などの付帯工事が不要になります。
  4. 同時に5方向の超音波信号を高速回転させながら移動するため、溶接部に発生した周・軸割れ及び減肉を同時に、かつ隈無く検査可能です。

仕様

1 用途 ボイラ水管の精密検査
  • 付鋼溶接部の割れ検査
  • 腐食疲労
  • 肉厚測定
2 適用管サイズ 外径 Φ38.1~76.2mm
  • 上記以外の寸法では特注にて対応いたします。
3 検査速度 400mm/min(検査ピッチを1mmに設定した場合)
4 検査範囲 最大35m
5 適用曲げR R200mm以上
6 周方向検査ピッチ 0.5mm~(任意)
7 軸方向検査ピッチ 1.0mm~(任意)
8 検査精度 溶接部の探傷精度:放電加工スリット0.2mm以上検出
肉厚測定精度:±0.1mm
9 ユーティリティー 水、AC100V

原理及び装置構成

システム概要
システム概要
検査装置外観
検査装置外観
検査原理
検査原理