電気集じん装置
大容量処理に対応
105万kW |
ESP出口最低煤じん濃度
乾式:≦10mg/m3N
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高抵抗煤じん対策
移動電極方式
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ESP
高信頼性 |
電気集じん装置(EP:Electrostatic Precipitator)は、火力発電プラントや製鉄プラント、各種産業用プラントなど、幅広い分野での大気環境の保全に貢献しています。
原理/特徴
電気集じん装置の基本原理
- 放電極と集じん極間に高電圧をかけるとコロナ放電によってイオンが発生します。
- イオンにより帯電したガス中の粒子(煤じん)は、静電気引力によって集じん極へ引きつけられて付着・堆積。
- 堆積した煤じんはハンマによる槌打(乾式方式)やブラシ搔落し(乾式方式)、スプレーフラッシングによる洗浄(湿式方式)によりホッパ内へ排出されます。
集じん性能と煤じん特性
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集じん特性把握のため、各種煤じん物性及びガス条件を事前に調査し、豊富な実績によるノウハウを基に評価を実施し、基本計画に反映しています。
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集じん性能向上対策技術(高抵抗煤じん対策)
石炭焚きボイラ用EPの最大の課題は、高電気抵抗煤じんにおける性能改善です。
高電気抵抗煤じんの場合、「逆電離」という集じん性能を著しく低下させる現象が発生し、現象の研究とその解明により種々の対策をとっています。
下表が三菱重工の対応技術で、用途や状況に応じて最適な技術を適用し、高性能且つコンパクトな装置をお届け致します。
対策 | 方法 | 技術 |
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(1)煤じん層除去 | 煤じんの完全除去 | 移動電極式(MEEP) |
湿式 | ||
(2)電気抵抗率の低減 | 温度を下げる | 低低温EPシステム |
(3)電流制御 | 荷電制御 | 間欠荷電 |
パルス荷電 |
乾式電気集じん装置
集じん極捕集煤じん払い落とし機構
捕集煤じんの払い落とし方法には固定電極方式と移動電極方式があります。
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固定電極方式
集じん板に捕集した煤じんを集じん極槌打装置で払い落します。
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移動電極方式
移動電極方式は集じん板を短冊状のエレメントに分割してチェーンで連結して低速で集じん極を移動させています。集じん板エレメントに捕集した煤じんはホッパーに設置したブラシで掻き落します。
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固定電極型電気集じん装置構造
外部構造
内部構造
動画: 固定電極型電気集じん装置
移動電極型電気集じん装置「MEEP」
高抵抗ダストを効果的に捕集
MHPS-ESの移動電極型電気集じん装置は、移動電極構造とブラシにより、捕集した電気抵抗率の高いダストを剥離する新方式を開発。同時に、高性能化により小型化を実現しました。
移動電極型 電気集じん装置構造
動画: 移動電極型電気集じん装置
湿式電気集じん装置
湿式電気集じん装置の特長
- 捕集ダストの除去に水を使用する湿式電気集じん装置では、ダストの電気抵抗率の高低に影響されることなく高い除じん効率(装置出口で1ミリグラム/リューベノルマル以下も可能)を発揮します。
- 非常に高いガス清浄度を要求されるプロセスや、乾式電気集じん装置では性能上、集じんが困難な条件にあるガスなどに適しています。
内部構造
湿式電気集じん装置の紹介
動画: 湿式電気集じん装置