メキシコ電力庁から火力発電設備の大規模増出力工事を受注 経年劣化した総出力120万キロワットの発電設備を更新

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、メキシコ電力庁(Comisión Federal de Electricidad:CFE)から石炭焚き火力発電設備4ユニットの増出力工事をフルターンキー契約で受注しました。タービンなどの主要機器を更新することにより、総出力120万キロワットの大規模発電設備を132万キロワットまで増やすとともに、発電効率の向上をはかるものです。工事は2017年2月に1号機から着手、約半年ごとに順次各ユニットの工事を開始して、すべての工事が完了するのは2019年2月の予定です。受注額は約2億ドル(約230億円)。

調印式の様子
調印式の様子

 今回の増出力工事は、当社のメキシコ拠点であるMHPS-MEX(Mitsubishi Hitachi Power Systems de México, S.A. de C.V.)と特別目的会社、ERE社(Eléctrica de Río Escondido, S.A. de C.V.)を通して受注したものです。
対象となるのは、同国北部のコアウイラ(Coahuila)州ピエドラスネグラス(Piedras Negras)に位置するCFEのリオ エスコンディド(Río Escondido)火力発電所1~4号機で、1982年に当社(当時は三菱重工業およびバブコック日立)が主要機器を納入し、運転開始して以降、32年間にわたって地域に電力を供給し続けてきました。

 今回の工事は、経年劣化したこれら設備を更新し、高効率発電所として再スタートさせるもので、当社は、蒸気タービンなどの主要機器および補機の設計・調達・製作から土建工事・据付・試運転までを担当します。

 メキシコでは本年8月に一連のエネルギー改革法が公布され、発電事業についても民間参入に向け大きく門戸が開かれました。それを受け、これまで国内の発電をほぼすべて賄ってきたCFEも今後は、民間発電事業者との競争にさらされることとなり、既存の発電設備の効率アップが大きな課題となっています。今回のプロジェクトもこのような課題解消の一環です。

 当社は、火力発電システム向けフルレンジの製品群を擁して、発電分野のトータルソリューションを提供しています。今後も、高効率製品を製作・供給するだけでなく、今回のような増出力工事も含め、多種多様な市場・顧客のニーズに的確に応えて、各国・地域の経済発展に貢献していきます。

以上


三菱重工グループについて

三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、 1884年の創立以来、 社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきました。
長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現 に向けたエナジートランジション、 モビリティの電化・知能化、サイバー・セキュリティ分野 の発展に取り組み、 人々の豊かな暮らしを実現します。

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