超臨界圧石炭焚きボイラー / 蒸気タービン各2基を受注 インド マディヤ・プラデシュ州発電会社 Shree Singaji 石炭火力発電所向け
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)のインド合弁会社であるL&T- MHPSボイラー社(L&T- MHPS Boilers Private Limited)およびL&T- MHPSタービン・ジェネレーター社(L&T- MHPS Turbine Generators Private Limited)は、同国のマディヤ・プラデシュ州発電会社(Madhya Pradesh Power Generating Company Limited:MPPGCL)が新設するスリィ・シンガジ(Shree Singaji)発電所1、2号機向け出力各66万キロワットの超臨界圧石炭焚きボイラーおよび蒸気タービン各2基をそれぞれ受注しました。運転開始は、1号機が2018年4月、2号機が2018年8月の予定。これにより、インド向け超臨界圧ボイラーおよび蒸気タービンの受注累計はともに13基となります。
MHPSとインド建設・重機最大手のラーセン・アンド・トウブロ(Larsen & Turbro Limited:L&T)との合弁会社であるL&T- MHPSボイラー社、L&T- MHPSタービン・ジェネレーター社は、超臨界圧火力発電所の主要設備である超臨界圧ボイラー、蒸気タービン、発電機各2基を製作・供給します。また、L&T-MHPSボイラー社はボイラーの据付・試運転も担当します。当社はそれらの中核機器となるボイラー耐圧部やタービンの大型動翼などを製作し、両社に供給します。
発電所は、MPPGCLがインド中部のマディヤ・ブラデシュ州カンドワ(Khandwa)市近郊に建設するもので、運転開始後は、地域の旺盛な電力需要に応えることとなります。
インドでは、経済発展に伴う電力需要の急増により、電力の需給ギャップが顕在化しており、一部の地域では電力不足が深刻化しています。そのため、大規模な電源開発計画が次々に打ち上げられています。今回のプロジェクトもその一環です。
当社は、高い発電効率を実現するとともに、CO2排出量も抑制する超臨界圧および超々臨界圧石炭火力発電分野で豊富な実績を有しています。
今後も、この優れた技術を活用して、石炭火力発電設備の需要増加が期待されるインドをはじめとする広範な国・地域で、電力の安定供給と環境負荷の低減に貢献していきます。
- 超臨界圧:通常(大気圧=1気圧)の環境では水は100℃で沸騰し、それ以上の温度・圧力にはなりませんが、圧力を高めれば沸騰する温度が100℃以上になり、さらに圧力を高めて374℃、22.12メガパスカル(大気圧の約220倍)に至ると、水は沸騰せずに水蒸気に連続して変化するようになります。これを臨界点と呼び、それよりも圧力が高い状態、大気圧の約250倍で温度を566℃まで高めた状態を超臨界圧と呼び、593℃まで高温にした状態を超々臨界圧と呼びます。近年、発電効率を高めるため、超臨界圧および超々臨界圧のボイラーや蒸気タービンなどの需要が高まっています。
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