サウジアラビアのエナジートランジションを支える
世界最高水準の技術とパートナーシップ

2025-03-28
顧客 サウジアラビア電力調達会社(SPPC)
国・地域 サウジアラビア
プラント(総出力) ルマ-1発電所 / ナイリヤ-1発電所(360万kW / 2カ所合計)
主要製品 M501JAC形ガスタービン 6台
スケジュール 2025年受注、2028年運転開始予定

背景と課題

  • 経済の多角化と発展:「サウジ・ビジョン2030」に基づく、包括的な経済・社会の改革
  • エナジートランジション:「サウジ・グリーン・イニシアチブ」に掲げられた、石油から再エネ・天然ガスへのシフト

導入効果

  • 最高水準の効率と信頼性:最新鋭JAC形ガスタービンの導入により、世界最高レベルの発電効率の実現
  • 国家戦略への貢献:脱炭素化の推進と、サウジアラビアの人材育成への貢献

「サウジ・グリーン・イニシアチブ」が進めるエナジートランジション

Background & Challenges

サウジアラビアは、石油依存からの脱却を目指し、包括的な経済・社会改革を推進する国家戦略「サウジ・ビジョン2030」のもと、脱炭素化や産業の多角化、文化・娯楽・スポーツの振興など、さまざまな取り組みを進めています。また、都市開発や観光インフラなどの大型事業が、多数展開されています

この国家戦略の一環として立ち上げられた「サウジ・グリーン・イニシアチブ」では、2030年までに電源構成を再生可能エネルギー50%、天然ガス50%に転換することを目標に掲げています。太陽光や風力を中心とした再生可能エネルギーへの大規模な投資が進められており、複数のメガソーラー発電所や風力発電施設が建設されています。また、発電設備の効率化や最新技術の導入も推進されています。

人口増加や経済成長、都市化の進展により電力消費は年々増加しており、安定した電力供給と脱炭素化の両立が求められています。

世界最高水準の技術で描く、脱炭素へのロードマップ

Our Solution

2025年、サウジアラビア中部のルマ-1発電所と東部のナイリヤ-1発電所における、総出力360万kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所建設プロジェクトが始まりました。その中核を担うのが、高効率大型ガスタービンを代表する三菱重工の60Hz向け最新鋭機である「M501JAC形ガスタービン」です。

1,650℃という極限のタービン入口温度を実現したこの技術は、世界最高レベルの64%以上という発電効率を誇ります。高効率・高信頼性、さらに優れた起動・負荷変動特性を備えたJAC形ガスタービンは、電力網の安定と信頼性の高い電力供給に貢献します。今回、三菱重工のJAC形ガスタービンが採用されたことは、サウジアラビアがエネルギーミックスにおいて再生可能エネルギーの割合を増やすという取り組みを進めるにあたり、重要な役割を果たします。

さらに特筆すべき点として、このJAC形ガスタービンは、すでに水素を燃料に混ぜて発電する能力を備えていることが挙げられます。サウジアラビアは、次世代エネルギーである水素の活用にも積極的に取り組んでおり、野心的な「グリーン水素」プロジェクトも始動しています。

将来的に水素の安定供給が実現すれば、三菱重工のガスタービンは既存設備を活かしたまま水素焚きへの転換が可能となります。その高い拡張性と柔軟性は、2060年まで、あるいはそれ以前に温室効果ガス排出の実質ゼロ達成を目指すサウジアラビアの長期的なエネルギー戦略に貢献する非常に重要な要素です。

持続可能な未来に向けた真のパートナーとして

Future Operations & Partnership

三菱重工グループは、サウジアラビアと半世紀以上にわたる深い関係を築いてきました。1960年代にアラムコ向けに初めてボイラーを納入して以来、長年にわたり発電分野で協力を重ね、近年ではさらに関係を強化しています。

2016年、三菱重工は、サウジアラビアのペルシャ湾岸に位置する商業の中心都市であるダンマームにガスタービンの補修工場を完成させました。この施設では、主要なガスタービン部品のサービスを提供しており、従業員の大多数がサウジアラビア人です。これは「サウジ・ビジョン2030」に基づく、三菱重工のサウジナショナルプログラムの一環であり、サウジアラビアの人材にやりがいのあるキャリアパスを提供するとともに、実地研修や知識交換プログラムを通じて高度な技術スキルの習得を支援しています。

2025年、三菱重工はサウジアラビアでの事業開始から60周年を迎え、この節目にダンマーム工場で組み立てたM501JAC形ガスタービンの初号機をAmiralコジェネレーションプラント向けに出荷しました。この成果は、ダンマーム工場における先進的なガスタービンの組立能力と現地化の推進を象徴するものです。

サウジアラビアダンマーム工場で初めて組み立てられたJAC形ガスタービン

ルマー1、ナイリヤー1プロジェクト向けのM501JAC形ガスタービンも、ダンマーム工場で組み立てられます。三菱重工は、「サウジ・ビジョン2030」に基づいて、同国の産業成長、エネルギー安全保障、そして持続可能な未来の実現に貢献し続けていきます。

担当者の声

Customer & Project Team Voices
  • CEO, Mitsubishi Power Saudi Arabia Limited, Co.

    Adel Al-Juraid

    2025年、サウジアラビアと三菱重工の歴史に、新たな章が刻まれました。最先端の施設でAmiralコジェネレーションプラント向けのJACガスタービンが初めて組み立てられたことは、進歩やイノベーション、パートナーシップへの共通のビジョンを象徴する大きな節目です。しかし、これは始まりに過ぎません。これからもルマー1、ナイリヤー1プロジェクト向けを含む多くのガスタービンがダンマーム工場で組み立てられていく予定です。サウジアラビアの人材と協力の精神こそが、私たちの成功を支える原動力です。

関連製品・ソリューション

関連ニュースリリース

お問い合わせはこちら

三菱重工はお客様のエネルギー戦略を前進させるソリューションをご用意しています。