韓国 新平澤GTCC発電所向け M501J形ガスタービン2基と蒸気タービンを受注 J形ガスタービンの韓国向け受注は計16基に

調印式の様子
調印式の様子

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、丸紅と共同で、韓国西部発電(KOWEPO)などが出資する特別目的会社(SPC)、新平澤発電(Shin Pyeongtaek Power Co., Ltd.)が建設する出力95万キロワット級の新平澤天然ガス発電所向けM501J形ガスタービン2基と蒸気タービンを受注し、併せて、長期保守契約(LTSA)も締結しました。同発電所を構成するガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器となるもので、EPC(設計・調達・建設)を担当するポスコ建設(POSCO Engineering and Construction)とソヒ建設(SEOHEE Construction)のコンソーシアムに供給します。2014年12月の春川エナジー(Chuncheon Energy)向けに次ぐ連続受注で、これにより、最新鋭M501J形ガスタービンの韓国向け受注は計16基となります。運転開始は2019年11月の予定。

 新平澤天然ガス発電所は、新平澤発電が首都ソウルの中心部から南約80キロメートルの京畿道平澤市に建設するものです。運転開始後は、発電した電力を韓国電力取引所(KPX)へ売電して、首都周辺の旺盛な電力需要を支えることとなります。
 なお、新平澤発電には韓国西部発電のほか、GS Energyなどが出資しています。

 今回のGTCC発電設備は、M501 J形ガスタービン2基、蒸気タービン1基、発電機などによって構成されます。当社はこのうち、ガスタービンと蒸気タービンを製作・供給するほか、技術者を派遣して現地の指導に当たります。また、運転開始後は、長期保守契約に基づき、ガスタービンなどの保守・管理、代替部品の供給、およびリモートモニタリングなどを行って、設備の安定的な稼働を支援していくことになります。

 J形ガスタービンは世界最高水準の高効率運転を実現する当社の主力機器です。2009年の市場投入以来、国内外で順調に受注を拡大しており、その受注累計は、50ヘルツ用のM701J形も合わせて38基に達しています。そのうち17基は営業運転を開始しており、その累計運転時間はJ形全体で12万6,000時間を超過しています。今回の受注は、この高効率機の優れた性能と信頼性、それにこの運転実績が高く評価されたことによるものです。

 韓国市場は当社事業において最も重要な市場の一つです。同国では大型ガスタービン商談が絡む発電所建設の発注が、この5年間で1,300万キロワット規模に達するなど拡大していますが、当社はそのうちの3分の2に相当する約850万キロワット分を受注しており、同国大型ガスタービン市場において1位のシェアを誇っています。

 GTCC発電は、化石燃料を使用した最もクリーンかつ高効率な発電設備です。ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電するのが特徴で、高い燃費効率でエネルギーの有効利用と環境負荷低減に貢献します。このGTCC発電にJ形ガスタービンを用いると、従来型石炭焚き火力発電と比べCO2排出量を約50パーセント低減することができます。

 当社は今後も、最新鋭機であるJ形ガスタービンとGTCC発電設備の市場浸透に一層力を注いで、資源の有効利用と環境負荷の低減に貢献していきます。

MHPS J形ガスタービン
MHPS J形ガスタービン

以上


三菱重工グループについて

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