米国NTE エナジー向けM501GAC形ガスタービンを受注 北米向けM501GAC形の受注累計は20基へ
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、米国の発電会社であるNTE エナジー社(NTE Energy)が新設するミドルタウン発電所(Middletown Energy Center)向けにM501GAC形ガスタービンを受注しました。天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器となるもので、運転開始は2018年4月の予定です。
今回のM501GAC形ガスタービンは、MHPSの米国拠点であるMitsubishi Hitachi Power Systems Americas, Inc.(MHPSA)を通して受注したものです。
発電所の出力は52万5,000キロワット。オハイオ州ミドルタウンに建設され、運転開始後は、約40万世帯分の電力を供給する計画で、地域の旺盛な電力需要に応えていくこととなります。
GTCC発電設備は、M501GAC形ガスタービンのほか、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などで構成されます。MHPSはこのうち、主機であるガスタービンと発電機を供給するほか、技術者を派遣して現地の指導に当たります。
なお、ガスタービンについては、MHPSAの生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)で製作します。
ミドルタウンの経済開発ディレクターであるデェニス・ハメット(Denise Hamet)氏は次のように述べています。「ミドルタウン発電所の建設は、地域の製鉄や化学、航空宇宙産業などを含む様々な分野からの新たな投資に伴い必要となる安定的な電力を提供してくれることとなるという意味で、とても時宜にかなったプロジェクトです。」
MHPSAのCEOデビット・ウォルシュ(David Walsh)は、次のように述べています。「今回の受注は、私たちの先進的なガスタービン技術が米国市場から認められたことを示すものです。M501GAC形ガスタービンは今後、米国での主導的地位を一層確かなものとして、市場をさらに拡大していくことを確信しています。」
M501GAC形ガスタービンは世界最高レベルの効率を誇る大容量タービンです。
G形ガスタービンはこれまでに北米向け49基を含め、すでに世界で94基の受注実績を有していて、全世界で300万時間近くの運転時間を誇っています。そのうち、北米向けM501GAC形の受注累計は今回分を含め20基に達します。
NTE エナジーは、フロリダ州セントオーガスティン(Saint Augustine)に本拠を置く電源開発会社です。電源の開発・買収・発電・送電・売電などを手掛け、オハイオ、テキサス、ノースカロライナなどの各州で事業を展開しています。
GTCC発電は、化石燃料を使用した最もクリーンかつ高効率な発電設備です。MHPSはGTCC発電設備やそれを支える主要機器を国内外で多数納入し、技術・実績両面で広く市場の信頼を獲得していますが、今後も、先進の高効率機であるJ形ガスタービン、M501GAC形ガスタービンなどとGTCC発電設備の市場浸透に一層力を注いでいきます。
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