出力100万キロワット級の大規模石炭火力発電所向け超々臨界圧ボイラーを受注 韓国中部発電向け 大林産業と共同で

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、韓国の大林産業(Daelim Industrial Co., Ltd.)と共同で、韓国中部発電(Korea Midland Power Co., Ltd.:KOMIPO)が新設する高効率の新舒川石炭火力発電所(Shin Seocheon Thermal Power Plant)向け超々臨界圧ボイラー(注)を受注しました。出力100万キロワット級の大規模な超々臨界圧発電設備の中核機器となるもので、運転開始は2019年9月の予定です。

 新舒川石炭火力発電所は、首都ソウルの南方約200キロメートルの忠清南道舒川郡に建設されるものです。韓国の第6次電源計画に沿ったプロジェクトで、運転開始後は、地域の旺盛な電力需要に応えていくことになります。

 韓国中部発電は、同国の国営電力会社である韓国電力公社(KEPCO)傘下の発電会社で、石炭、石油火力のほか、天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電なども手掛けています。
 当社は、技術供与先の斗山重工業(Doosan Heavy Industries & Construction)を通して、韓国中部発電のソウル(Seoul)熱併給発電所向けM501GAC形ガスタービン2基も受注しています。

 大林産業は韓国の大手建設会社です。土木、橋梁、高速道路、トンネル、港湾、発電施設などの事業を展開しており、当社とは多くの発電所向けに協業の実績を有しています。
 今回の受注は、当社が供給する高効率機の優れた性能や運転実績に加え、パートナーである大林産業との協業実績が評価され、これを強く後押ししました。

 当社は、高い発電効率を実現するとともに、CO2排出量も抑制する超臨界圧および超々臨界圧石炭火力発電分野で豊富な実績を有し、市場の高い信頼を獲得しています。
 今後も、この優れた技術を活用して、石炭火力発電設備の需要増加が期待される広範な国・地域で、電力の安定供給と環境負荷の低減に貢献していきます。

  • 超々臨界圧:通常(大気圧=1気圧)の環境では水は100℃で沸騰しますが、圧力を高めれば沸騰する温度が100℃以上になり、さらに圧力を高めて374℃、22.12MPa(大気圧の約220倍)に至ると、水は沸騰せずに水蒸気に連続して変化するようになります。これを臨界点と呼び、それよりも高い状態を超臨界圧、593℃まで高温にした状態を超々臨界圧と呼びます。近年、発電効率を高めるため、超臨界圧および超々臨界圧ボイラーなどの需要が高まっています。

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