イベルドローラ社からM501 J形ガスタービン2基と蒸気タービン1基を連続受注 メキシコのノロエステGTCC発電所向け

M501 J形ガスタービン
M501 J形ガスタービン

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、スペインに本拠を置く多国籍電力事業者のイベルドローラ社(Iberdrola SA)から、メキシコ電力庁(Comisión Federal de Electricidad:CFE)が計画する出力89万キロワットのノロエステ(Noroeste)火力発電所向けに、M501 J形ガスタービン2基と蒸気タービン1基を受注しました。同国で最大級かつ最高効率となる天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器となるもので、運転開始は2019年1月の予定です。メキシコでの同社向け受注は、昨年10月のノレステ(Noreste)火力発電所に次いで今回が2回目となります。

 今回のプロジェクトは、当社の米国拠点であるMHPSA(Mitsubishi Hitachi Power Systems Americas, Inc.)を通して受注したものです。

 ノロエステGTCC発電所は、イベルドローラ社がCFEから開発と運営の権利を得て進めているもので、同国北西部のシナロア(Sinaloa)州ロスモチス(Los Mochis)に新設されます。運転開始後は、地域の約300万人相当の旺盛な電力需要に応えていくこととなります。

 今回のGTCC発電設備は、M501 J形ガスタービン2基、蒸気タービン1基、排熱回収ボイラー、発電機などで構成されます。当社はこのうち、主機となるガスタービンと蒸気タービンを製作・供給するほか、技術者が現地で据付・試運転の指導に当たります。なお、ガスタービンの製作は、MHPSAのサバンナ工場(ジョージア州)で行う予定です。

 MHPSAの社長・CEOポール・ブローニング(Paul Browning)は、今回の受注を受けて次のように述べています。「J形ガスタービンは、62パーセントに近い複合サイクル発電効率の高さと99パーセントを上回る信頼性ゆえに、業界標準の担い手として公益発電事業体と独立発電事業者の双方から高く支持されています。イベルドローラ社の選択は、すでに19基が商業運転されていることが高く評価されたことによるものです。」

 J形ガスタービンは、世界最高水準の高効率運転を実現する当社の主力機器です。2009年の市場投入以来、国内外で順調に受注を拡大しており、その受注累計は今回で、50ヘルツ用のM701 J形も合わせて45基に達しました。その累計運転時間はJ形全体で23万時間を超えており、北米でのJ形ガスタービンは、今回の2基を含め計12基となります。

 当社は今後も、最新鋭機であるJ形ガスタービンとGTCC発電設備の市場浸透に一層力を注いで、資源の有効利用と環境負荷の低減に貢献していきます。

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