福島ガス発電から天然ガス焚きGTCC発電設備2系列を受注 「相馬港天然ガス火力発電所」向け、LTSAとO&M契約も締結
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、福島ガス発電株式会社(社長:石井正一、本社:東京都千代田区)からM701F形ガスタービンおよび蒸気タービンなどを含む高効率発電設備2系列を受注し、併せて長期保守契約(LTSA)と運転・日常保守(O&M)契約を締結しました。福島県の相馬港4号埠頭(福島県相馬郡新地町)に建設される出力合計118万キロワットの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所向けで、商業運転開始は2020年春の予定です。
福島ガス発電は、天然ガスによる火力発電事業の推進を目指して2015年4月に設立され、石油資源開発株式会社(JAPEX)、三井物産株式会社、大阪ガス株式会社、三菱ガス化学株式会社、および北海道電力株式会社の5社が株主となっています。同社が建設する「相馬港天然ガス火力発電所(仮称)」は、JAPEXが相馬港に建設中の「相馬LNG基地」に隣接し、同基地からLNG(液化天然ガス)を気化したガスの供給を受けてGTCC発電を行う計画です。
GTCC発電設備は、ガスタービン、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などで構成されるもので、ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用してボイラーで蒸気を発生させ、蒸気タービンでも発電ができるものです。当社は今回、EPC(設計・調達・建設)契約に基づき、発電所の主要設備となるM701F形ガスタービン、蒸気タービン各2基および大物補機を供給し、GTCC発電設備を建設します。発電機は三菱電機株式会社が供給します。
また、運転開始後はLTSAおよびO&M契約に基づき、三菱電機、株式会社東京エネシスと共同で、GTCC発電設備の運転・保守・管理、定期点検工事、および運転の遠隔監視サービスなどに取り組んでいきます。
相馬港天然ガス火力発電所の計画は、国が2014年に決定した「福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想」の中で「新たなエネルギーの創出(環境負荷の低いエネルギーの導入)」プロジェクトに位置づけられているものです。福島県浜通り地域(沿岸部)における産業基盤の再構築、新たな街づくりなどへの寄与が期待されています。
MHPSはこれまで、GTCC発電設備を国内外で多数受注・納入し、技術・実績両面で広く市場の信頼を獲得しています。当社は今後も、資源の有効活用と環境負荷の低減に役立つGTCC発電設備の普及を通じて、グローバル市場における効率的かつ安定的な電力創出に貢献していきます。
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