中国華電鄒県石炭火力発電所の高性能排煙処理システムが営業運転を開始 環境プラントの現地合弁会社FMHが改善工事を7カ月の短納期で完了

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)が中国で設立した環境装置エンジニアリングの合弁会社「浙江菲達菱立高性能烟気浄化系統工程有限公司(Zhejiang Feida MHPS High Efficiency Flue Gas Cleaning Systems Engineering Co., Ltd.:FMH)」が、中国華電集団傘下の華電鄒県(すうけん)電力有限公司からFMH初号機として受注していた排煙処理システム改善工事が完成し、営業運転が開始されました。同工事はFMHが初受注し、7カ月の短納期で完了したものです。

 この工事は、山東省にある華電鄒県発電所の出力100万キロワットの8号機を対象に、電気集じん装置、排煙脱硫装置、ガスガスヒーター(GGH)などを改造・追設したもので、ボイラー排出ガスに含まれるSO2(二酸化硫黄)と煤じんを除去し低濃度化します。運転開始に先立ち、中国でこの基準となる168時間の連続試運転を無事終了。脱硫率を98.8パーセントまで高め、煙突入口煤じん濃度を従来の約5分の1にするなど、中国の最新環境規制値の中でも大都市に適用される特に厳しい規制値である“近ゼロ値”を達成し、大幅な環境負荷低減を実現したことで、華電鄒県電力有限公司からも高い評価を得ています。

 FMHは、MHPSと中国の電気集じん装置大手である浙江菲達環保科技有限公司(Zhejiang Feida Environmental Science & Technology Co., Ltd.:FEIDA)の折半出資の合弁会社で、2015年3月に営業を開始しました。両親会社から技術供与を受け、PM2.5などの煤じん等を除去するAQCS(Air Quality Control System:総合排煙処理システム)製品の中国全土における拡販を目指しています。

 中国華電集団は中国5大電力会社の一つで、MHPSの最新技術を持つFMHのAQCSを導入することをいち早く決断しました。環境対策にも積極的な業界のリーディングカンパニーです。

 MHPSは、石炭火力プラントから排出されるガスをクリーンにするAQCS製品として、脱硝装置、脱硫装置、電気集じん装置、GGH熱回収装置、GGH再加熱装置、水銀除去装置などを保有しており、これらの組み合わせで“ワン・ストップ・ソリューション”を提案することができる世界でも類をみない企業です。
 当社は今後も、FMHの事業展開を全力で支援することを通じ、中国の環境負荷低減に貢献していきます。

中国華電鄒県石炭火力発電所
中国華電鄒県石炭火力発電所

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