米国エンタジー・ルイジアナ社向けにM501GAC形ガスタービン2基を受注 98万キロワット級天然ガス焚きGTCC発電設備の中核として
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、米国のエネルギー会社であるエンタジー・ルイジアナ社(Entergy Louisiana, LLC)がニューオリンズ近郊に新設するセント・チャールズ発電所(St. Charles Power Station)向けに、M501GAC形ガスタービンを2基受注しました。出力98万キロワット級の天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器となるもので、運転開始は2019年の予定です。
今回のM501GAC形ガスタービンは、当社の米国拠点であるMHPSA(Mitsubishi Hitachi Power Systems Americas, Inc.)を通して受注したものです。セント・チャールズGTCC発電所は、ニューオリンズの西方約50キロメートルのセント・チャールズ地区に位置し、エンタジー・ルイジアナ社の発電施設群の中で、最もクリーンかつ効率的な設備の一つとなります。
GTCC発電設備は、空冷式のM501GAC形ガスタービンのほか、蒸気タービン、排熱回収ボイラー、発電機などで構成されます。当社はこのうち、主機であるガスタービンと発電機を供給するほか、技術者を派遣して現地の指導に当たります。
なお、ガスタービンについては当社の高砂工場で本体部品や補機を製作し、MHPSAの生産拠点であるサバンナ工場(ジョージア州)で組み立てを行い、発電機は三菱電機株式会社製を採用します。
MHPSAの社長兼CEOであるポール・ブローニング(Paul Browning)は、次のように語っています。「今回のプロジェクトはルイジアナ州の経済にとって重要なものであり、私どもはMHPSを信頼してくださったことについて、エンタジー・ルイジアナ社に感謝します。セント・チャールズ発電所は向こう数十年間にわたって、よりクリーンで信頼性が高く、手頃な価格の電力を供給することになります。電力市場では変化が起きていて、私どもはそうした変革をリードしていることを誇りに思っています。」
エンタジー・ルイジアナ社は、ニューオリンズに本拠を構えて電力生産・小売り事業を主に手掛けるエネルギー大手Entergy Corporationの子会社で、ルイジアナ州中央部に位置する州都バトンルージュ(Baton Rouge)およびその近郊の100万人以上に電力を、約9万3,000件の需要家に天然ガスを供給しています。
G形ガスタービンはこれまでに北米向けの52基を含め、すでに世界で97基の受注実績を有しており、全世界で300万時間以上の運転時間を誇っています。そのうち、北米向けM501GAC形の受注累計は今回分を含め23基に達しています。
GTCC発電は、化石燃料を使った発電の中では最もクリーンかつ高効率な方式です。当社は今後も、J形ガスタービンやM501GAC形ガスタービンなどの高効率ガスタービンとGTCC発電設備の市場浸透に一層力を注ぎ、エネルギーの安定供給と環境保護に貢献していきます。
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