中国の三門原子力発電所1号機での引き渡し調印式を完了 MHPS製54インチ最終段動翼を採用したタービン発電設備が中国で初稼働
◆ 機能試験、安全確認試験および性能試験で中国が求めた基準を全てクリア
◆ 125万kWの高品質なタービン発電設備により、エネルギーの安定供給に貢献
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、中国の三門原子力発電所1号機に納入した蒸気タービン発電設備について、必要な機能試験、安全確認試験および性能試験の全項目をクリアし引き渡しました。10月11日に顧客である三門核電有限公司との引き渡し調印式を完了しました。日本国内の原子力発電所で十分な実績があり、当社の主力モデルである54インチ最終段動翼を採用したタービン発電設備を備える原子力発電所が、初めて中国で稼働しました。
三門1号機は、本年4月末に燃料装荷を開始し、8月半ばに100%出力に到達しました。9月21日に中国政府要求の168時間連続実証運転をクリアし、9月29日に性能試験を完了しました。また、125万kW加圧水型軽水炉(AP1000)の初号機となるため、原子炉側とタービン側とのインターフェースについても十分な事前検証を実施するとともに、きめ細かいプロジェクト管理と緊密なコミュニケーションにより、無事に営業運転に至りました。なお、後続する三門2号機は、9月30日に100%出力に到達し、営業運転に向けて試運転が順調に進捗しています。
三門原子力発電所は、三門核電有限公司が上海の南方にある浙江省の三門県に建設してきたものです。発電設備1ユニット当たりの出力は125万kWで、2ユニット構成となっています。当社は、ハルビン電気集団への技術移転契約に基づき、タービン、熱交換器、主要弁などの設計を全て手掛け技術移転するとともに、発電設備のうち2ユニット分の低圧タービン6基および高圧タービン2基、主要弁などを製作供給しました。ハルビン電気集団は、タービン車室や熱交換器の製作を担当し、発電機は三菱電機株式会社とハルビン電気集団がそれぞれ1基ずつ納入しました。
MHPSは今後も、安全性と信頼性が高い原子力発電所向けの蒸気タービン設備を提供することにより、グローバル規模におけるさらなるエネルギーの安定供給、経済発展、ならびに環境負荷の低減に貢献していきます。
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