インドネシアJawa-2プロジェクトでGTCC総合試運転を開始 天然ガス焚きGTCC発電設備の完工・前倒し納入に向けて
◆ プロジェクトの大詰めを迎え、日本古来の伝統神事で円滑な試運転遂行を祈願
◆ 早期の商業運転開始・安定稼働へ全力を尽くす
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、このほどインドネシアの国営電力会社であるPT. PLN (Persero)(PLN社)がジャワ島のタンジュンプリオク(Tanjung Priok)発電所内で進める天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電施設の建設工事“Jawa-2プロジェクト”で、コンバインドサイクル方式の総合試運転を開始しました。同プロジェクトはGTCC発電設備の完工・商業運転開始に向けて大詰めを迎えており、総合試運転前には日本古来の伝統神事により、円滑な試運転遂行を期して、安全祈願祭を執り行いました。1号・2号設備のガスタービン単独稼働(シンプルサイクル発電開始)時に引き続き、納期前倒しでの引き渡しを目指します。
Jawa-2プロジェクトは、88万kWのGTCC発電施設を首都ジャカルタの中心部から北東約10kmに位置する港湾都市タンジュンプリオクに建設するものです。MHPSは、三菱商事株式会社および現地企業とフルターンキー方式でEPC(設計・調達・建設)を請け負っており、M701F形ガスタービン2基、排熱回収ボイラー2基、蒸気タービン1基ならびに付帯設備一式を供給。シンプルサイクルでは1号設備が2018年6月、2号設備が同年7月にいずれも契約納期より早い引き渡しを実現し、商業運転を開始しています。現在、本年5月に予定しているGTCCでの商業運転開始に向けて、工事が計画通りに進捗中です。また、現地工事ではプロジェクト開始以来、無事故・無災害を継続しており、PLN社より安全表彰を受けるに至っています。
MHPSはこのほか、同じPLN社がジャカルタ近郊のムアラカラン(Muara Karang)で進める50万kWの天然ガス焚きGTCC発電所建設プロジェクトでも、フルターンキー契約によるEPCを三菱商事などと共同で受注。本年12月に予定するGTCC運転開始に向け、M701F形ガスタービン1基ほか発電設備一式の据え付け等、無事故・無災害を継続しながら、順調に工事が進捗しています。
インドネシアでは、経済成長に伴い急増する電力需要を満たすため政府が進める3,500万kWの電源整備計画を受け、首都周辺の西ジャワ地域を中心に大規模な火力発電施設増強計画が進められています。ただ、自然災害の影響もあり、工事の進捗に支障が出ているプロジェクトが続出。こうしたなか、当社が参画する工事については、安全、品質、工期など全体について高い水準で進捗しています。PLN社の関係者からは「MHPSの工事は心配していない。50年にわたる緊密な関係が私たちの安心につながっている」といった高い評価を獲得しています。
インドネシアでは4月に大統領選挙を控えるなど、国政運営に対する関心も高まるなか、Jawa-2プロジェクトの動向も注目されています。当社は、PLN社および同国政府関係者の期待に応え、早期の商業運転開始・安定稼働に向けて全力を挙げて取り組みます。
MHPSは、今後もより一層インドネシア電力市場におけるプレゼンスの向上を目指すとともに、高効率発電設備の普及を通じ、エネルギーの低炭素化を促進し、地球環境の保全に貢献していきます。
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