プレスリリース

中国次世代原子力発電所でタービン発電設備4ユニット工事を完了 三門2号機ならびに海陽2号機が相次ぎ本格運転を開始

◆ 中国政府が求める各種試験の基準を全てクリアし、MHPSの技術と品質の高さを証明
◆ 総計500万kWの高品質なタービン発電設備により、エネルギーの安定供給に貢献

 

三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、中国の三門原子力発電所ならびに海陽原子力発電所の両2号機にそれぞれ納入した蒸気タービン発電設備において、1号機に続き機能試験、安全確認試験および要求された性能試験の項目を全てクリアし、本格的に運転を開始しました。これにより中国で建設された次世代原子力発電所における当社受注発電設備4ユニット(総計500万kW)の工事をすべて円滑に完了しました。

 当社納入の発電設備4ユニットとも、原子炉側とタービン側とのインターフェイスについて十分な事前検証を実施したことにより、試運転段階でのインターフェイスのトラブルも一切無く、また燃料装荷から運転開始まで、中国原子力発電所の実績平均より短期間で工事を完了しました。さらに、きめ細かいプロジェクト管理と緊密なコミュニケーションにより滞りなく運転に至ったことに対して顧客から感謝状を受領し、今後、引き続いての協力と支援を要請されています。これは、MHPSが設計し供給するタービン設備の高い技術力と確かな品質が中国の顧客の高い評価を受けた証明と言えます。

 三門原子力発電所は、三門核電有限公司が上海の南方にある浙江省の三門県に建設し、一方の海陽原子力発電所は、山東核電有限公司が青島の東方約130kmに位置する山東省海陽市に建設してきました。いずれも発電設備1ユニット当たりの出力は125万kWで、2ユニット(250万kW)構成となっています。

 当社は、ハルビン電気集団への技術移転契約に基づき、タービン、熱交換器、主要弁などの設計を全て手掛け技術移転するとともに、発電設備のうち全ユニット分の低圧タービン12基および高圧タービン4基、主要弁などを製作・供給しました。ハルビン電気集団は、タービン車室や熱交換器の製作を担当し、発電機は三菱電機株式会社とハルビン電気集団がそれぞれ2基ずつ納入しました。今後は、両ユニット稼働後の安全性と信頼性を維持する観点から、初回定期検査の点検・補修などの支援をして行く予定です。

 再生可能エネルギー拡大の影響を受けて、世界中の原子力タービンメーカーへの逆風が強まる中、原子力発電所の建設が進む中国において、当社はガスタービンに加え、原子力タービンメーカーとして着実にその実績を伸ばしています。

 MHPSは、これからも安全性と信頼性が高い原子力発電所向けの蒸気タービン設備を提供することにより、グローバル規模におけるさらなるエネルギーの安定供給、経済発展ならびに環境負荷の低減に貢献していきます。

原子力用蒸気タービン(54インチ低圧タービンローター)
原子力用蒸気タービン(54インチ低圧タービンローター)

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