「MEGAMIE」が「コージェネ大賞2019」理事長賞を受賞業務・産業用市場の開拓へ、SOFCとMGTの複合化により高効率を達成
◆ 技術開発部門で最高位を獲得、普及黎明期のSOFCをMGTとの組み合わせで商用化
◆ 系統電力使用時に比べ、CO2排出量を半減し低炭素化に寄与
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)とマイクロガスタービン(MGT)の組み合わせによる加圧型複合発電システム(SOFCとMGTのハイブリッドシステム)である「MEGAMIE(メガミー)」について、コージェネレーション(熱電併給)システムの普及促進に取り組む一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター(コージェネ財団、柏木 孝夫理事長)が主催する「コージェネ大賞2019」の技術開発部門において最高位の理事長賞を受賞しました。分散型コージェネとして期待されるSOFCをMGTと複合化させることにより高効率を達成して、業務・産業用市場を切り開いたことなどが高く評価されたものです。2月7日に都内で表彰式が行われました。
メガミーは、都市ガスを燃料とし、約900℃の高温で作動するセラミックス製SOFCと、MGTの両方で発電するものです。SOFC内部で都市ガスを改質して水素や一酸化炭素を取り出し、空気中の酸素と化学反応させることで発電します。さらに、SOFCで使い切れなかったガスを後行程でMGTを使って発電することで燃料を有効活用します。コージェネ利用する場合には、残りの排熱を蒸気または温水として回収するため、総合効率はそれぞれ65%以上、73%以上に達するとともに、従来の系統電力を使う発電システムに比べて、CO2排出量を半減でき、低炭素化に寄与します。また、都市ガスに代えて下水の微生物発酵で発生する消化ガス、食品・飲料工場由来のバイオマスメタン、水の電気分解による水素、都市ガスと水素の混合など様々な燃料ガスでの発電も可能であり、再生可能エネルギーの導入促進に大きな貢献が期待されます。
メガミーの商用1号機は、三菱地所株式会社の東京・丸の内ビルディングで自家用コージェネとして2019年2月から運用されており、安定的に稼働を続け低炭素社会づくりに貢献。同2号機も、安藤ハザマ(株式会社安藤・間)の技術研究所(茨城県つくば市)に納入する予定で、業務・産業用燃料電池の市場を押し広げています。
コージェネ財団は、1984年に発足した熱電併給システム関連企業・研究機関の懇談会に始まり、2011年に現在の名称となりました。コージェネ大賞は、コージェネの有効性について社会への認知をはかるとともに、その普及促進につなげることを目標に、2012年度から毎年開催されています。今回が8回目となり、民生部門、産業用部門、技術開発部門で計15件が受賞しています。
MHPSは、今回の受賞を励みとして、業務・産業用燃料電池の普及促進に向けた提案活動を活発化するとともに、SOFCとMGTのハイブリッドシステムの性 能や利便性のさらなる向上に取り組み、脱・低炭素社会構築にふさわしいエネルギー創出に貢献していきます。
【参考情報】
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