河相社長 2021年頭の挨拶(要旨)
三菱パワー株式会社
取締役社長 CEO 河相 健
2021年のスタートにあたり、社長として所信を述べます。
当社は昨年9月、「三菱パワー株式会社」への社名変更を機に「革新的な発電技術とソリューションにより、エネルギーの脱炭素化と電力の安定供給に世界中で貢献し、持続可能な未来の実現に取り組む」というミッションステートメントを新たに定めました。
エネルギー業界が2050年カーボンニュートラル(CO2の排出量と吸収量が同じ量であるという概念)に向け激変し、石炭火力発電所の新設工事激減やガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電プラントの競争激化といった厳しい環境変化に直面しています。その逆風下、脱炭素技術やENERGY CLOUD®(エナジークラウド)技術を有する三菱重工グループとの連携のもと、「エナジートランジション」(低環境負荷エネルギーへの転換)という再生可能エネルギー拡大と経済性の両立に向けたソリューションの道筋を示し、またこの実現に向けた技術開発の方向性を定めてきました。
今年は「競争力強化の確実な推進」「脱炭素化に向けた事業展開・成長戦略」「安全意識の再徹底」を実行していきます。三菱重工グループの約30%の事業規模を支える当社への期待は大きく、その持続的成長には収益体質の改善が大前提です。一人ひとりすべての社員の皆さんに当事者になっていただくことが当社の生産性向上につながります。一方、三菱重工グループのエナジートランジション戦略の第一ステップである「火力発電の脱炭素化によるCO2削減」に向け、水素・アンモニアなどといったCO2を排出しない燃料への取り組みを進めていきます。さらに総合エネルギーソリューションカンパニーへの転換に向け、市場ニーズに適合した新たな技術の開発、世界各国の地域情勢や市場環境にあったグローバル展開、ソリューションを収益に変えるビジネスモデル構築の同時推進に一丸となって取り組んでいきます。
最後に、上記の実行に向けて社員一人ひとりが問題意識を共有し、社会から信頼される会社であり続けることを、当社グループ全社員で目指していきましょう。私もリーダーシップを持って率先して取り組んでいきます。今年が、皆さんそしてご家族にとって良き一年となりますことを祈念し、新年の挨拶とさせていただきます。
以上