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ドローン・AI事業を手掛けるA.L.I.社に出資

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、発電所のボイラーなど大型屋内構造物の内部を円滑に点検できる自律飛行式ドローン(UAV(注))の実用化に向け協業を進める株式会社A.L.I. Technologies(A.L.I.社、代表取締役社長:片野 大輔氏、本社:東京都港区)の第三者割当増資募集に応えて、同社に出資を行うことで合意しました。

 A.L.I.社は、“次世代を支える新たなインフラ企業となる”をミッションに掲げたいわゆる“スタートアップ企業”です。AI搭載型ドローンをはじめ各種ソリューションビジネスを展開するドローン・AI事業、独自の自律分散処理システムにより、世界中のコンピューティングパワーをシェアリングする演算力シェアリング事業、世界初の実用型ホバーバイクの販売を2020年に目指すエアーモビリティ事業を展開しています。今回の第三者割当増資では、MHPSをはじめ十数社から23.1億円を調達し、こうした事業の拡充に役立てるとしています。

 当社がA.L.I.社と共同開発しているUAVは、発電設備の停止期間短縮や定期点検間隔の延伸、緊急対応の迅速・適切化などに役立てるものです。2017年度からA.L.I.社と当社のマルチ試験炉や実機ボイラー環境を模したモックアップ設備を使用して共同研究開発を進めてきており、昨年9月に基礎技術の検証を行いGPS(全地球測位システム)などの衛星測位システムを利用することなく自律飛行ができることを確認。2020年度中の実用化完了を目指しています。GPSを利用した自律飛行式UAVの実用化はすでに進展していますが、ボイラー内部のような特殊環境下での運用技術は確立されておらず、実用化すれば画期的な技術となります。

 MHPSは、発電所内部でのUAVを用いた検査技術を開発し、発電設備向けの高度なアフターサービスを提供することで、グローバル規模におけるさらなるエネルギーの安定供給、経済発展ならびに環境負荷の低減に貢献していきます。

  • Unmanned Aerial Vehicleの略で、無人航空機を指すのが一般的です。

【参考情報】
発電所ボイラーの内部点検用ドローンの実用化について、詳しくは2019年3月の当社プレスリリースをご確認ください。

 

以上