三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、バブコック日立(BHK)と合併 事業運営のスピード化を目指す

発行 第 19号

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は10月1日付で、ボイラーや環境装置を手掛けるバブコック日立株式会社(BHK、本社:横浜市、当社100パーセント出資)を吸収合併します。本年2月の三菱重工業(三菱重工)と日立製作所(日立)の事業統合の効果をより確実かつ迅速なものとするため、事業運営のスピード化をはかって効率化やコスト競争力強化を実現するのが狙いです。併せて、同日付で、当社100パーセント出資子会社である三菱日立パワーシステムズエンジニアリング株式会社(MHPSエンジ、本社:横浜市)とBHK100パーセント出資会社であるバブ日立工業株式会社(BHIC、本社:広島県呉市)を合併します。

 BHKはボイラーや環境装置など火力発電システムの中核的製品を手掛け、MHPSと同様、日本国内に開発・エンジニアリング・製造の機能を有しています。MHPSは発足以来、三菱重工・日立から継承した技術力と営業力の融合を進める一方、グローバルネットワークを構成するグループ会社間の連携も強化してきましたが、今回の合併は、グループ会社間の連携をさらに一歩進めて、中核的製品を手掛けるBHKを統合することが、三菱重工・日立の融合には不可欠と判断したことによるものです。

 ともに産業用火力発電システムを担当するMHPSエンジとBHICは、MHPSエンジを存続会社として合併するものです。国内で顧客層が共通し機種の面では補完関係にある両社の合併で、多様な産業用顧客のニーズへの対応をより充実させていく方針です。また、設計・調達・建設・アフターサービスの機能をカバーしつつ、迅速な意思決定で小回りの利く組織を持つ両社共通の強みを引継ぎ、顧客対応力やコスト競争力を一層強化していきます。なお、統合会社は当社100パーセント出資子会社となります。

 BHKは、長く日立のボイラーおよび環境装置部門として大きな役割を果たしてきました。英国バブコック&ウィルコックス(B&W)の出資で1908年にスタートした日本法人と日立のボイラー部門を母体として、1953年に日立とB&Wの合弁会社である「バブコック日立」となって新たに発足したもので、その後、1987年には日立が全額出資して、同グループの中核企業となり、本年2月の三菱重工・日立の事業統合でMHPSグループの一員となりました。長年の実績と技術開発の蓄積により高効率のボイラーや高性能な総合排煙処理システムを有するとともに、国内、フィリピン、中国、オーストラリアに製造・サービスのネットワークを展開しています。

 当社は、三菱重工業と日立製作所の両社が持つ総合力と製品事業を継承し、火力発電システム向けフルレンジの製品群とトータルソリューションを提供できることが強みです。今回のBHK統合はこの強みにさらに磨きをかけるもので、当社は今後も、火力発電システム市場の多種多様なニーズに的確に対応しつつ、この分野で一層積極的な営業活動を展開していきます。

以上