韓国電力と共同でガスタービンの新たな燃焼・計測技術を研究開発 低熱量燃料の効率的燃焼を目指して
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は、韓国電力(KEPCO)と、ガスタービンの新たな燃焼・計測技術に関する共同研究契約を締結しました。今後予想される低熱量ガスの導入に備えるのが狙いで、低熱量燃料を効率的に使用できる新たな技術の開発を目指します。
共同研究協約の調印式はMHPS本社(神奈川県横浜市)で行われ、韓国電力からはキム・ドゥヨン(Kim Doo-young)電力研究所長が、当社からは六山亮昌常務執行役員がそれぞれ出席しました。
MHPSと韓国電力は2014年11月に、年度毎の技術交流会の実施や将来の共同研究の検討などを取り決めた覚書(MOU)を締結し、これまで韓国科学技術院(KAIST)を加えた3者で技術交流会を開催するとともに、具体的な共同研究を検討してきました。今回の共同研究契約はこの覚書に基づいて結ばれたもので、MHPSの優れた設計技術と韓国電力の高い運用技術を融合させて、新たな燃焼・計測技術の実現を目指します。
具体的には、韓国電力 電力研究院(KEPRI)が院内に構築したガスタービン燃焼試験設備を活用し、MHPS製燃焼器を用いて両社が共同で実証研究を行います。実施期間は3年間です。
韓国電力は韓国の公営電力会社で、傘下に6社の発電子会社を擁しています。
同社は、国内で運用されているガスタービンの燃焼技術を研究・開発するため、2015年8月に実証規模のガスタービン燃焼試験設備を電力研究院内に設立し、燃焼調整技術や燃焼調整シミュレーターの開発を進めています。今回の共同研究ではこの設備を活用する計画です。
韓国市場は当社事業において最も重要な市場の一つです。同国では現在、130基余の発電用ガスタービンが商用運転されていますが、このうち当社は55基を供給し、最新鋭のJ形ガスタービンに代表される大型機市場では1位のシェアを誇っています。
MHPSは今後も、韓国電力との良好な関係を維持しつつ、韓国における電力の安定かつ効率的な供給と環境負荷の低減に貢献していきます。
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