ボイラーチューブリークデテクタ

制御システム

概要

ボイラーチューブリークデテクタは、ボイラー火炉水冷壁・過熱器・再燃器などの噴破による高圧蒸気または高圧水のリークを早期に発見し、お客様のボイラーの損傷を最小限にとどめることができます。

特長

微少リーク状態の検知

チューブリーク発生の有無を連続自動監視しており、パトロール員が現場で聴音確認できない微少リーク状態をすぐに検知できます。

ボイラー停止期間、修理費用の低減

噴破による管の損傷を最小限にとどめることにより、ボイラー停止期間の短縮や修理費用の低減ができます。

停止期間の適切な判断

リーク発生時の傾向を監視することで、ユニット停止期間の適切な判断を行う事ができます。

多種の燃料ボイラーへの適用と容易な取り付け

多種の燃料ボイラーに対応しており、また、ボイラーへの検出器取り付けが容易です。
センサの設置台数の目安は、以下の通りとなります(注)。

  • 詳細は別途お打ち合わせにより決定します
用途 台数
事業用 10~20台程度
自家発用 10台以内程度

原理

ボイラー耐圧部に破損が生じた場合、高圧の水または蒸気が噴出すると噴出口やその周辺に異常音が発生します。この耐圧部からの噴出による音波は炉内の燃焼音やバーナ噴霧音などの暗騒音(背景音)とは周波数特性が異なります。暗騒音は一般に低い周波数に偏っており、噴破音が発生すると高い周波数成分のレベルが増加します。

この高い周波数音波を監視することにより、チューブリークの有無を判定します。

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リーク検出能力は以下の通りとなります。
暗騒音レベルはボイラー構造や、センサ取り付け位置などにより変化します。
また、リークレベルは噴破方向・角度及び噴射媒体の衝突有無などにより変化します。

圧力 140kg/cm2
噴孔径 直径2.0mm
センサとの距離 約10m

システム構成

基本的なシステム構成

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聴音モニタユニット

ボイラー炉内の騒音やリーク音を遠隔調音することができます。

FFTユニット

アンプからの信号の周波数分析を行います。(FFT:Fast Fourier Transform)

コンピュータシステム

各センサ出力のロギング及び設定値との比較監視を行い、警報やディスプレイへの状態表示を行います。

監視盤

本装置は最大30台のセンサの信号処理が可能で、警報や状態表示を行います。計算機室等に設置します。

監視盤
監視盤
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モニタ画面

センサ

聴音管と音響センサで構成されています。ボイラーの構造によりますが、炉壁や煙道各部に 20台前後のセンサを設置し、ボイラー全域を監視します。

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仕様

センサ部(F-115)

センサ部(F-115)の仕様は下記の通りとなります。

形式 ダイナミックマイクロフォン(無指向性)
動作温度範囲 -20℃~60℃(無冷却式)
信号ケーブル NVVS(S)2.0/2C×500m(最大)
聴音管 50A直管(標準サイズ)
電磁弁 AC/DC対応(お客様仕様に準ずる)
パージ空気 流量 1センサーあたり約450Nl/min(パージ中のみ)
温度 最大40℃

監視盤

監視盤の仕様は下記の通りとなります。

形式 自立密閉両面扉
寸法(標準タイプ) 2,300mm(H)×800mm(W)×800mm(D)
動作温度範囲 0~40℃
アンプ /
リレーユニット
(ARU-100)
入力チャンネル 30ch(最大)
出力チャンネル 1ch
電源 DC24V±10%
FFTユニット
(CF-4210A)
入力チャンネル 30ch(最大)
周波数レンジ DC~20kHz
電源 AC90~264V(50/60Hz)
コンピュータユニット CPU Pentium III
OS Windows NT4.0
電源 AC85~132V(50/60Hz)
CRT 15Inches(Color)