循環流動層ボイラー(CFB)

ボイラー

循環流動層(CFB:Circulating Fluidized Bed)ボイラーは、流動床(BFB:Bubbling Fluidized Bed)ボイラーよりも火炉(コンバスタ)内のガス速度(空塔速度)を上げ、粒子・ガスの混合を活発化し、燃焼反応の向上をはかったボイラーです。また、火炉から飛び出す流動砂および燃料をサイクロンで捕集し、再び火炉へ循環させることにより燃焼効率の向上をはかっています。

概要


多種多様な燃料に対応

三菱重工の循環流動層(CFB:Circulating Fluidized Bed)ボイラーは、瀝青炭、褐炭、無煙炭、石油コークス、木質バイオマス、製紙スラッジ、RPF(Refuse Paper & Plastic Fuel)、廃タイヤなど広範な燃料を燃焼可能であり、かつ高い燃焼効率を有します。

低い環境負荷

火炉内での燃焼温度は、一般的なボイラーが1,400~1,500℃であるのに対し、CFBでは800~900℃と低いため、サーマルNOx(燃焼温度依存の発生NOx)の生成量を抑制できます。さらに二段燃焼の採用により、NOx発生量は100ppm以下とすることが可能です。また、火炉内に石灰石を供給する場合には、以下の反応式で示す炉内脱硫を行うことが可能です。

CaCO3 → CaO+CO2

CaO+SO2+1/2O2 → CaSO4

Circulating Fluidized Bed (CFB) Boilers-01-jp.jpg

なお、当社のCFBボイラーでは、流動床式熱交換器(FBHE:Fludized Bed Heat Exchanger)へ供給される粒子量を制御することにより、部分負荷になった場合や燃料の発熱量が変化した場合でも炉内温度を燃焼性や炉内脱硫に対し最適化することが可能です。

納入実績


循環流動層ボイラー単胴自然循環型(屋外式)

Circulating Fluidized Bed (CFB) Boilers-03.jpg
最大連続蒸発量 170 t/h
蒸気条件 蒸気温度 540℃
蒸気圧力 13.2MPag
主燃料 燃料チップ、タイヤチップ、RPF、スラッジ、スクリーン粕、バーク、剪定木、畳ペレット、構内廃棄物、A重油
運転開始 2008年