燃焼試験設備
三菱重工は、世界最大級の燃焼試験設備を有しており、この活用によって低NOx(窒素酸化物)、低未燃分、低空気過剰率など、ボイラー性能の根幹をなす燃焼技術のさらなる高度化を実現しています。当社の燃焼試験設備は最先端の技術開発を支援するため、特に以下の2点の機能の強化をはかっています。
- 実際のボイラーにおける火炎内の燃焼現象を正確に再現する機能
- 高度な計測装置により流動及び燃焼を高精度に評価するための機能
また、本試験設備は、発電用ボイラーで使用される以下のような多岐に亘る燃料に対応可能です。
- 瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭および無煙炭
- 固体およびガス状のバイオマス燃料
- 残渣油、石油コークス、原油などの油系燃料
- VR(減圧残渣)、SDA(溶剤脱れき残渣)ピッチ
低価格低品位燃料の燃焼性評価機能を高めて、燃料費低減と稼働率向上、さらには環境負荷低減にも貢献します。
燃焼試験炉、実火炎写真及び数値計算結果例
微粉炭
高機能燃焼試験設備(数値解析と燃焼試験の協調)
- 燃焼試験結果をフィードバックして数値解析を高精度化
- 高精度数値解析を用いて実機ボイラー性能評価の信頼性向上
燃焼試験装置の主な特徴
用途
低NOx、高効率バーナーの開発(旋回燃焼および対向燃焼用)
主な燃料
- 石炭(瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、無煙炭)
- 油系(残渣油、VR(減圧残渣)、SDA(溶剤脱れき残渣)ピッチ、オイルコークスなど)
- バイオマス(固体、ガス)
主な装置
- 4t/h燃焼試験炉:φ4.4m×20m
- 0.5t/h燃焼試験炉:φ2.2m×10m
- 微粉炭供給:2t/hミル、52m3×2サイロ、高温油タンクなど
高信頼性設計と高精度数値解析のための高度計測装置
燃焼域 | 計測高度化の内容 | 計測装置 |
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着火域 |
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還元燃焼域 | 炉内の分布計測
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酸化燃焼域 |
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