M701J シリーズ

ガスタービン

ガスタービン単体出力

44万-57万kW級
コンバインドサイクル出力

65万-84万kW級
コンバインドサイクル効率

64%超
高信頼性を実証

商用機の累計運転時間
270万時間超
（Jシリーズ 2024年12月末現在）

最先端技術を適用した最新鋭・大容量
50Hz発電用ガスタービン

Jシリーズガスタービンは、実績のあるGシリーズに、国家プロジェクトとして実施した「1,700℃級ガスタービン技術開発」の成果である高温化要素技術を適用し、タービン入口温度1,600℃を実現しました。
スケール設計機である50Hz発電用M701J形は2016年初めに商用運転を開始しました。M701JAC形ガスタービンは、燃焼器の冷却を蒸気冷却から空気冷却に変更したもので、M701J形ガスタービンと同レベルの性能を保ちながら、起動時間を短縮するなど高い運用性を実現します。

特徴
仕様
配置
納入実績

全体構造

ガスタービンの本体は、1970年代初頭に採用され50年以上にわたって実績を積み重ねた基本構造を踏襲しています。その主なものは次のとおりです：

熱影響の少ない空気圧縮機側軸端での駆動方式
シンプルな1軸、2軸受支持の組み立て式ロータ
コンバインドサイクルの配置に有利な軸流排気
分解点検の容易な水平2分割の車室構造

圧縮機

圧縮機は、3次元先進設計による軸流式であり、前方段での衝撃波発生による損失を低減し、中後方段での摩擦損失を低減することで性能向上を図りました。入口案内翼と前方3段の可変静翼を制御することにより、起動時の安定的な運転と、コンバインドサイクルの部分負荷性能の改善を図っています。

燃焼器

Gシリーズにて実績のある蒸気冷却方式を採用、燃料と空気のより均質な混合を促進させる改良形燃料ノズルを採用、タービン入口温度の上昇にもかかわらず、Gシリーズと同等のNOx排出濃度を実現しました。

JACシリーズでは、燃焼器を空冷式とし、ボトミングサイクルからの冷却用蒸気が不要となるため、プラントの柔軟な運用が可能となりました。

タービン

Gシリーズに比べてタービン入口温度が100℃高くなりましたが、国家プロジェクトとして実施した「1,700℃級ガスタービン技術開発」の成果である高性能冷却技術と先進遮熱コーティング（TBC）を適用、従来機並の翼メタル温度を維持しています。

構造要目

		M701JAC
圧縮機	段数	15
燃焼器	個数	22
燃焼器	冷却方式	空気冷却
タービン	段数	4
ロータの形式		1軸形
出力軸		圧縮機側
定格回転速度		3,000 rpm
ガスタービン本体	長さ×幅×高さ	16.7×6.5×6.9 m
ガスタービン本体	概略重量	550 ton

ガスタービン単体性能

		M701JAC（2015）	M701JAC（2018）
周波数		50 Hz	50 Hz
ISO定格出力		574,000 kW	448,000 kW
熱効率		43.4 % LHV	44.0 % LHV
熱消費率（LHV基準）		8,295 kJ/kWh	8,182 kJ/kWh
排ガス流量		1,024 kg/s	765 kg/s
排ガス温度		646 ℃	663 ℃
排気排出物	NOx	25 ppm@15%O₂	25 ppm@15%O₂
排気排出物	CO	9 ppm@15%O₂	9 ppm@15%O₂
ターンダウン負荷		50 %	50 %
負荷変化率		66,000 kW/分	53,000 kW/分
起動時間		30分	30分