Net IR-S型赤外線式火炎検出器

制御システム

概要

Net IR-S型赤外線火炎検出器は、火力発電所で求められている近代的監視制御システムのニーズに応えるため、これまで各地の発電所での導入事例が数多くあるIR-S型火炎検出器を、最新制御システムDIASYS Netmationと一体化し、バーナ制御システムの一機能として製品化した火炎検出器です。

Net IR-Sのセンサ本体は、従来のIR-Sセンサを使用しており、重油・石炭・ガスのいずれの燃料でも使用することが可能です。また、検出の信頼性・保守性・経済性も継承しています。

概要

さらに、判定回路部分はDIASYS Netmationのモジュールとして構成され、Netmationの上位系と結びつくことで、使いやすいインターフェースを実現。火炎検出器単独システムとして、バーナ制御装置と独立させた盤設計も可能です。

従来の火炎検出器を換装する場合、既存の機器を流用することができます。

機器名称 既設火炎検出方式
UV型 IR型
センサ本体 換装 換装
火炎検出器盤 換装 換装
センサケーブル 流用 換装
ガイドパイプ 流用 流用
冷却空気配管 流用 流用
冷却空気ファン 流用 流用

特長

高感度設計

センサの輝度感覚は高感度でバーナ火炎を安定に検出。未着火ゾーンを透して火炎を検出します。

検出範囲拡大

緩慢燃焼から高輝度炎まで安定検出する、従来製品の100倍のダイナミックレンジを有し、現場センサの感度調整が不要です。

メンテナンスフリー

ボールレンズの採用によりボイラ通常運転時のセンサ窓の清掃が不要となりました。

長寿命センサ

長寿命な半導体の赤外線センサ素子採用により、定期的な交換が不要です。

盤面数の削減

デテクタユニットは省スペース設計とし、盤1面で40コーナーを収容できます。

ボイラ設備の流用

換装工事では、ボイラ本体の工事は不要です。

ケーブルの流用

センサと盤間のケーブル換装は不要です。

システム構成

火炎検出盤

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Net IR-S型赤外線式火炎検出器

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火炎検出器盤

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フレームデテクタモジュール

フレームデテクタ本体

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フレームデテクタ本体

センサヘッドの断面図

センサヘッドの断面図

重油バーナの例

重油バーナの場合、次のような例となります。

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仕様

センサ本体

センサ本体の仕様は下記の通りとなります。

防爆構造 耐圧防爆構造=ExdⅡBT4
寸法 全長 任意
ガイドパイプ 50A(40A)
検出波長 500~1100nm
許容温度 先端 400℃以下
ガイドパイプ内 200℃以下
アンプ部 60℃以下
冷却空気 風圧 炉内圧+150mmAq
風量 15Nm3/minセンサ

火炎検出器盤

火炎検出器盤の仕様は下記の通りとなります。

寸法 2,300mm(H)×810mm(W)×800mm(D)
構成
  • フレームデテクタユニット
  • 電源モジュール(2重化)
  • 2重化メディアアダプタ
  • ターミナルベースユニット
出力信号 火炎あり 1a
輝度レベル低 1a
電源喪失 1b
接点容量 DC125V / AC120V 0.5A
周囲温度 0~+50℃