IR-S型赤外線式火炎検出器
制御システム
概要
「IR-S 型赤外線式火炎検出器」は、ボイラ燃料の多様化と低 NOx(窒素酸化物)運転に も対応可能であり、「検出の信頼性」「保守性」「経済性」にも優れた高感度タイプの赤外 線式火炎検出器です。
IR-S 型赤外線式火炎検出器は、火炎光をライトガイド(光ファイバ)によって赤外線セン サ(半導体素子)に伝送し、赤外線強度の「平均値」と「変化分」を検出することで、 バーナ火炎と炉壁の赤熱による赤外線量とを識別し、バーナ着火ゾーンの火炎ゆらぎを検 出します。
低輝度火炎の検出感度を有しておりダイナミックレンジが広く、ガス、重油、石炭など各 種燃料への適用が可能です。
特長
高感度設計
センサの輝度感度は高感度でバーナ火炎を安定に検出。未着火ゾーンを透して火炎を検出します。
検出範囲拡大
緩慢燃焼から高輝度炎まで安定検出します。また現場センサの感度調整が不要です。
優れたメインテナンス性
ボールレンズの採用により、ボイラ通常運転時のセンサー窓の清掃は不要となっています。
長寿命センサ
センサー回路には長寿命の赤外線センサー素子を採用しています。
盤面数の削減
デテクタユニットは省スペース設計とし、盤1面で40コーナーを収容できます。
システム構成
火炎検出盤
フレームデテクタ本体
重油バーナの例
重油バーナの場合、次のような例となります。
仕様
センサ本体
センサ本体の仕様は下記の通りとなります。
防爆構造 | 耐圧防爆構造=ExdⅡBT4 | |
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寸法 | 全長 | 任意 |
ガイドパイプ | 50A(40A) | |
検出波長 | 500~1100nm |
許容温度 | デテクタヘッド部 | 温度200℃以下とする |
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冷却空気 | 温度 | 60℃以下 |
圧力 | 炉内圧+1.5kPa以上 | |
流量 | 1本当たり1.0Nm3/min以上 (ファン容量については、引抜き点検時を考慮し、1本当たり1.5Nm3/minで計画のこと) |
火炎検出器盤
火炎検出器盤の仕様は下記の通りとなります。
標準構造 | 屋内閉鎖自立型、前背面扉付 | |
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寸法 | 2,300mm(H)×810mm(W)×800mm(D) | |
構成 |
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出力信号 | 火炎あり | 1a |
輝度レベル低 | 1a | |
電源喪失 | 1b | |
接点容量 | AC/DC 48V、1.25A | |
周囲温度 | 0~+50℃ |
換装工事
従来の火炎検出器を換装する場合は、ボイラ本体の設備等を流用することができます。
機器名称 | 既設火炎検出方式 | |
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UV型 | IR型 | |
センサ本体 | 換装 | 換装 |
火炎検出器盤 | 換装 | 換装 |
センサケーブル | 流用 | 換装 |
ガイドパイプ | 流用 | 流用 |
冷却空気配管 | 流用 | 流用 |
冷却空気ファン | 流用 | 流用 |