H-100 シリーズ

ガスタービン
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  • ガスタービン単体出力

    10-12万kW級

  • コンバインドサイクル出力

    15-17万/30-35万kW級

  • ガスタービン単体

    急速起動10分

  • 発電および機械駆動にも適用可能

世界最大級高効率2軸型ガスタービン

H-100ガスタービンは、50Hz/60Hz地域の発電事業用および産業用に開発され、2010年に初号機が営業運転を開始しました。

三菱重工は、その後もH-100シリーズガスタービンの改良設計を続け、Hシリーズガスタービンで実証済みの先進要素技術や材料技術をフィードバックしつつ継続的な性能向上を図っています。

H-100ガスタービン

概要

H-100ガスタービンは、豊富なガスタービンの製作実績とH-25/15の開発実績を活かした、世界最大容量の2軸形ガスタービンです。

排熱回収ボイラとの組合せによるコンバインドサイクル及びコージェネレーションプラント等の複合サイクル発電プラントとして高い熱効率を達成します。

H-100シリーズは、ガスタービン単機にて10万5千~11万6千キロワット、コンバインドサイクルにて15万~35万キロワットの出力範囲をカバーします。また2軸ガスタービンの特徴から機械駆動用にも適用可能です。

特徴

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  • ヘビーデューティー形:メンテナンス性や長期連続運用を考慮した、重厚で信頼性の高い構造
  • 高効率:さまざまな発電サイクルで高性能を実現(シンプル・コンバインド・コジェネレーション)
  • パッケージ型:運搬・据付が容易
  • 発電用としてだけでなく、機械駆動用としても使用可能
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構造要目

H-100 60Hz H-100 50Hz
圧縮機 段数 17 17
燃焼器 個数 10 10
冷却方式 空気冷却 空気冷却
タービン 段数 高圧:2
低圧:2
高圧:2
低圧:2
ロータの形式 2軸形 2軸形
出力軸 タービン側 タービン側
定格回転速度 高圧:4,580 rpm
低圧:3,600 rpm
高圧:4,580 rpm
低圧:3,000 rpm
ガスタービン本体 長さ×幅×高さ 12.1 × 4.5 × 5.4 m 12.9 × 4.5 × 6.3 m
概略重量 175 ton 216 ton

ガスタービン単体性能

H-100 60Hz H-100 50Hz
周波数 60 Hz 50 Hz
ISO定格出力 105,780 kW 116,450 kW
熱効率 38.2% LHV 38.3% LHV
熱消費率(LHV基準) 9,421 kJ/kWh 9,400 kJ/kWh
排ガス流量 293 kg/s 296 kg/s
排ガス温度 534 ℃ 586 ℃
排気排出物 NOx 9 ppm@15%O2 9 ppm@15%O2
CO 9 ppm@15%O2 9 ppm@15%O2
ターンダウン負荷 50% 50%
負荷変化率(標準/急速) 8,000 kW/分 / 26,000 kW/分 9,000 kW/分 / 29,000 kW/分
起動時間(標準/急速) 22 分 / 10 分 22 分 / 10 分

コンバインドサイクル性能

H-100 60Hz H-100 50Hz
1 on 1 プラント出力 150,000 kW 171,000 kW
プラント熱効率 55.1% LHV 57.4% LHV
2 on 1 プラント出力 305,700 kW 346,000 kW
プラント熱効率 56.1% LHV 58.0% LHV
起動時間 45 分 45 分

機械駆動性能

H-100 - 3,600rpm H-100 - 3,000rpm
ISO定格出力 144,350 hp 160,780 hp
107,650 kW 119,900 kW
熱効率 38.9% LHV 38.9% LHV
熱消費率(LHV基準) 9,256 kJ/kWh 9,266 kJ/kWh
排ガス流量 293 kg/s 315 kg/s
排ガス温度 534 ℃ 552 ℃

パッケージデザイン

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H-100パッケージデザインは以下の長所があります

  • 現地据付作業、期間の最小化
  • フレキシブルなレイアウト
  • 短納期
重量
パッケージ H-100
1 ガスタービン 216 ton / 50Hz
175 ton / 60Hz
2 潤滑油タンク、起動装置、補機 89 ton
3 発電機 152 ton
4 吸気システム 140 ton
5 排気システム 139 ton
6 ガス弁室 6 ton

配置例 - シンプルサイクル

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配置例 - コジェネレーション

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配置例 - 1 on 1 コンバインドサイクル

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配置例 - 2 on 1 コンバインドサイクル

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建設から年数を経過したガスタービンを、H-100ガスタービンにリプレースすることにより、窒素酸化物(NOx)、炭酸ガス(CO2)の排出量を低減し、またプラント効率の改善により燃料消費量を低減することが可能です。

ガスタービンリプレースは、既設プラント機器を最大限利用し、シンプルサイクルのみでなく、コンバインドサイクルプラントにも適用可能です。

既設コンバインドサイクルのリプレース例

既設再利用主要機器

  • 発電機
  • 排熱回収ボイラ
  • 蒸気タービン
  • 電気機器
H-100ガスタービンによるリプレース性能向上評価例
項目 既設 1 on 1
コンバインドサイクル
H-100 1 on 1 コンバインドサイクル
60Hz 50Hz
出力 ベース +13% -3%
効率 ベース +7% +11%
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主な納入実績

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H-100 ガスタービンプロジェクト(日本)

最近の受注実績

台数 営業運転開始 プラント仕様
九州電力(株)新大分発電所 6 2010~ コンバインドサイクル
中国電力(株)柳井発電所 6 2011~2015 コンバインドサイクル
大崎クールジェン(株) 1 2017 石炭ガス化複合発電
(株)JERA 富津火力発電所 7 2016~2019 コンバインドサイクル
(株)ガスアンドパワー酉島エネルギーセンター 1 2018 コンバインドサイクル