1600℃級J形技術を適用した 高効率ガスタービンの開発

ガスタービン

JAC形の開発

設計コンセプト

JAC形は、燃焼器に蒸気冷却を採用しているJ形をベースに、GAC形で実績のある空気冷却燃焼器を採用し、J形と同レベルの性能を保ちながら、起動時間を短縮するなど運用性の改善を図ったガスタービンです。

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JAC形の特徴

圧縮機とタービンのフローパスはJ形と同じ形状です。空気冷却燃焼器に合わせてタービン動静翼の冷却構造が最適化されました。燃焼器はGAC形で実績のある空気冷却方式で、J形で検証した低NOx技術を適用しています。

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次世代ガスタービンの開発

J形ガスタービンでは、燃焼器に蒸気冷却方式を採用していますが、タービン入口温度を高く維持したまま空冷化できれば、コンバインドサイクルのさらなる高効率化と運用性の改善が期待できます。

三菱重工は、J形の最新機種として空気冷却方式の「JAC(J-series Air-Cooled)」形 ガスタービンを市場投入しました。このJAC形ガスタービンは、コンバインドサイクル運転により、発電効率は63%以上に達します。

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この図は、強制空冷システム(注)の概略図で、圧縮機出口(燃焼器車室)から抽気した空気を外部クーラで冷却し、その後強制冷却空気圧縮機で昇圧、燃焼器の冷却に用いたのち再び車室に戻す系統です。

  • 東北電力㈱との共同研究

強制空冷システムの特徴は、次のとおりで、当社の「複合サイクル発電プラント実証設備」で検証が行われています。

  • 外部クーラの廃熱をボトミングサイクルに回収することにより、効率の良いシステムとすることが可能です。
  • 燃焼器の冷却構造を最適化することで蒸気冷却と同等以上の冷却性能が得られます。
  • 蒸気冷却方式に比べ、起動時間の短縮が可能です。